山本七平賞について
平成3年12月10日に逝去された、山本七平氏の長年にわたる思索、著作、出版活動の成果は、日本の読書界に燦然たる輝きをもって聳え立っています。
今日「山本学」と総称される、先生の多岐多彩な知的営為は、畢竟、日本及び日本人とは何か、を探し求める果てしない旅でもありました。
PHP研究所はここに、山本氏の業績を顕彰することを願い、山本七平賞を設置し、その比類なき知的遺産を正しく受け継ぐ新たなる思索家の誕生を期待するものであります。
今日「山本学」と総称される、先生の多岐多彩な知的営為は、畢竟、日本及び日本人とは何か、を探し求める果てしない旅でもありました。
PHP研究所はここに、山本氏の業績を顕彰することを願い、山本七平賞を設置し、その比類なき知的遺産を正しく受け継ぐ新たなる思索家の誕生を期待するものであります。
PHP研究所
山本七平氏の業績
山本七平氏の著作、評論活動は、一貫して、日本人とは何か、日本とは何かを追求したものである。そして、自らの体験を通して、あるいは徹底的に文献を検証しつつ、日本人の行動様式や価値観、行動原理を明らかにしてきた。特に、イザヤ・ベンダサン著『日本人とユダヤ人』の翻訳発刊に当っては、真の著者探しとあいまって、ユダヤ人との比較によって浮き彫りにされた戦後の日本人の行動や発想の奇妙さは、読む人に改めて新鮮な驚きを与えた。
この他にも、日本人の物事の決め方を著した『「空気」の研究』や、自らの軍隊の体験から日本人の本質をえぐり出した『私の中の日本軍』、『一下級将校の見た帝国陸軍』。また、日本人の勤労観、仕事感をみごとに描ききった『勤勉の哲学』や『日本資本主義の精神』などをはじめ、指導者のあり方や、生き方の指針となる著書を数多く著している。こうしたさまざまな著作と共に、山本氏は、戦後一世を風靡した進歩的文化人の欺瞞性に対する冷徹な批判の眼をもって、その言論を批判し続けてきた功績は大きい。
この他にも、日本人の物事の決め方を著した『「空気」の研究』や、自らの軍隊の体験から日本人の本質をえぐり出した『私の中の日本軍』、『一下級将校の見た帝国陸軍』。また、日本人の勤労観、仕事感をみごとに描ききった『勤勉の哲学』や『日本資本主義の精神』などをはじめ、指導者のあり方や、生き方の指針となる著書を数多く著している。こうしたさまざまな著作と共に、山本氏は、戦後一世を風靡した進歩的文化人の欺瞞性に対する冷徹な批判の眼をもって、その言論を批判し続けてきた功績は大きい。
山本七平賞創設の経緯
山本七平氏の業績は上記の通りである。山本氏は、1983年、弊所の創設者 松下幸之助が座長となって創設した民間の独立した新政策提言機構「世界を考える京都座会」のコアメンバーとなった。この「京都座会」(毎月1回開催)で山本氏は特に思想・文化面を中心に常に議論をリードして来た。こうした「京都座会」での活動の功績と、これまでの山本氏の評論、著作活動を顕彰することを願い、平成4年に「山本七平賞」を創設し、優れた著作に賞を授与することにした。
山本七平賞の概要
賞 名 | 山本七平賞 | ||||||
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趣 旨 | 「山本学」を顕彰することを目的とする | ||||||
選考委員 |
伊藤元重(東京大学名誉教授) 中西輝政(京都大学名誉教授) 長谷川眞理子(日本芸術文化振興会理事長) 八木秀次(麗澤大学教授) 養老孟司(東京大学名誉教授) (敬称略) |
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選考基準・対象 |
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対象期間 | 前年7月1日から当年6月末日までに発表された作品(書籍の場合は奥付日) | ||||||
選考方法 | 選考委員の推薦による | ||||||
賞 ・ 賞金 | 正賞・副賞(賞金300万円)・記念品 | ||||||
受賞作決定 | 9月中旬 | ||||||
発表媒体 | 『Voice』誌上(その年の12月発売号) | ||||||
主 催 者 | 株式会社PHP研究所 |
主催・PHP研究所