PHPとは?
(株)PHP研究所は昭和21年(1946)11月3日に松下幸之助によって創設されました。「PHP」とは、“PEACE and HAPPINESS through PROSPERITY”の頭文字で、“物心両面の調和ある豊かさによって平和と幸福をもたらそう”という意味です。月刊誌『PHP』は、そのための知恵を集め、知恵を届ける機関誌として、昭和22年(1947)4月に創刊され、現在に至っています。
(株)PHP研究所が創設された昭和21年は、第二次世界大戦の敗戦直後で、日本は日々の食事にも事欠く大変悲惨な状況にありました。その中で松下幸之助は、「これが本来の人間の姿だろうか」という強い疑問と憤りをもち、人間のあるべき姿を求めて研究し、さまざまな人に教えを請いました。そして、「万物の霊長たる人間は、本来、物心ともに豊かで、平和に、幸せに生きていくことができるはずだ」との信念をもつに至り、そのための方策を衆知を集めて見出すために、(株)PHP研究所を創設し、PHP活動を開始しました。
「PHP友の会」とは?
PHP社会実現に向け、ともに知恵を集め、学び合うための機関誌として昭和22年、『PHP』 誌は発刊されました。その愛読者が全国に広がる中で、昭和40年代の後半には自主的な読書会が全国各地で行なわれるようになり昭和51年(1976)にはPHP研究所内にPHP友の会事務局を開設、“素直な心になりましょう”をスローガンとする友の会結成の呼びかけと活動の支援を始めました。
友の会活動の基本は「素直な心になる運動」です。「素直な心」というと、とかく何に対しても従順といった消極的な意味に解釈される場合が多いようです。しかし、PHP友の会で提唱する「素直な心」とは、「なにものにもとらわれることのない心」「私心なくくもりのない心」を意味しています。だから「素直な心」になれば、物事のありのままの姿、真実を見ることができ、正しい判断が下せるようになります。そしてそこからは、なすべきことをなす勇気や他人の意見に耳を傾ける謙虚な態度、相手の立場を考える思いやりや寛容といった豊かな心が、おのずと生まれてきます。つまり、「素直な心」とは、本来、人を強く正しく聡明にするものと受け止め、この運動を力強く推進しているのです。