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Voice 2024年7月号
今月号の読みどころ
今年2月、日経平均株価がバブル期につけた史上最高値を、じつに34年ぶりに更新して大きな話題を呼びました。この動きをうけて、「日本企業」の復活が叫ばれましたが、はたして、そのような見方は成り立つのでしょうか。「日本企業」あるいは「日本的経営」などの言葉は、かつては「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代があったものの、その後の「失われた三十年」を経て、基本的には悲観的なニュアンスで用いられてきました。他方で、近年では海外で日本の企業に注目する動きがあるのも事実です。日本の企業と経営の「強み」と「課題」について、特集であらためて検討します。日本の企業のポテンシャルを力強く語るウリケ・シェーデ氏のインタビューや、「日本企業」「日本的経営」という語り口そのものに疑義を呈する楠木建氏の論稿などを掲載するほか、新著『世界は経営でできている』がベストセラーの岩尾俊兵氏の論稿などは必読です。
特集2は「なぜ中東は混乱するのか」。イスラエルとイランの対立でさらに緊迫化する中東情勢について、日本人が見落としがちな混乱の淵源に多角的に迫ります。そのほか、文化外交について語る上川陽子外務大臣のインタビューや、頼清徳新総統の人物評などを述べた台湾の陳水扁元総統の独占インタビュー第二弾にも、ぜひご注目ください。
特集2は「なぜ中東は混乱するのか」。イスラエルとイランの対立でさらに緊迫化する中東情勢について、日本人が見落としがちな混乱の淵源に多角的に迫ります。そのほか、文化外交について語る上川陽子外務大臣のインタビューや、頼清徳新総統の人物評などを述べた台湾の陳水扁元総統の独占インタビュー第二弾にも、ぜひご注目ください。
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今月号の目次
特集1:日本企業の夜明け
「失われた三十年」という偽りの神話 |
ウリケ・シェーデ |
34p |
「日本的経営」という幻の先に |
楠木 建 |
44p |
歴史的円安のリスク軽減に向けて |
木内登英 |
54p |
日本製鉄から見るJTCの覚醒 |
上阪欣史 |
62p |
経営には「言葉」が必要だ――経営現場の詩人たち |
岩尾俊兵 |
70p |
日本の労働者は「守られすぎ」か |
濱口桂一郎 |
78p |
「Z世代化する社会」と職場の戦略 |
舟津昌平 |
88p |
特集2:なぜ中東は混乱するのか
イラン・イスラエル間の「影の戦争」の行方 |
坂梨 祥 |
128p |
中東に横行する権威主義――民主化は進むのか |
末近浩太 |
136p |
一〇・七事件で問われる欧米の行き場 |
江﨑智絵 |
144p |
イスラーム理解と宗教嫌悪 |
松山洋平 |
152p |
巻頭インタビュー
MMTは「過激な思想」なのか |
ステファニー・ケルトン |
16p |
独占第二弾
頼清徳・新総統への信頼と直言 |
陳 水扁 |
162p |
特別インタビュー
「共創」する文化外交 |
上川陽子 |
182p |
連載ほか
「消滅可能性自治体」議論を消滅せよ |
金井利之 |
96p |
TSMC熊本工場は成功するか |
湯之上 隆&林 宏文 |
106p |
「生涯現役社会」実現への条件 |
今野浩一郎 |
118p |
「中国嫌い」のための中国史〈10〉 孔子 |
安田峰俊 |
188p |
日本史は「敗者」に学べ〈6〉 石田三成〈前編〉 |
呉座勇一 |
198p |
離婚と子ども――民法改正を契機に |
原田綾子 |
208p |
再「小新聞」化するジャーナリズム |
大澤 聡 |
218p |
合理性のない規制の改良 |
大屋雄裕 |
226p |
著者に聞く 仕事と趣味の両立に悩むすべての人へ |
三宅香帆 |
234p |
ニッポン新潮流〈現代社会〉 総選挙の試金石 |
西田亮介 |
26p |
ニッポン新潮流〈都市文化〉 公園と身体性 |
藤村龍至 |
28p |
地域から日本を動かす〈27〉 名勝地の逆転の発想・昔に戻せ |
結城豊弘 |
30p |
歴史家の書棚〈48〉 中原雅人『自衛隊と財界人の戦後史』松田小牧『定年自衛官再就職物語』 |
奈良岡聰智 |
238p |
巻頭言〈5〉 スピーチの極意 |
冨田浩司 |
13p |
文明之虚説〈79〉 アランの幸福論 |
渡辺利夫 |
244p |
邂逅する中世と現代〈9〉 情報を照らす光 |
作・文/野口哲哉 |
1p |
里山―未来へつなげたい日本の風景〈7〉 棚田の個性 |
写真・文/今森光彦 |
6p |
令和の撫子〈62〉 カニササレアヤコ |
撮影/吉田和本 |
9p |
Voiceブックス 編集者の読書日記 |
240p |
|
Voiceシネマ 編集者の映画三昧 |
241p |
|
Voiceレター 読者の感想&意見 |
242p |
Voice とは
月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。