月刊「PHP」2024年10月号 裏表紙の言葉
多くの人が信じているのではないか、一日にはとてつもない可能性があるということを。その一方、無為に過ごせば後悔が残る時間でもある。
これまでの人生をふり返ってみても、1つとして同じ日はなかった。晴れた海のような日もあれば、積乱雲に覆われたような日もあって、まさに千日千様。
人はそんな日々を重ねつつ、1年を生き、一生を終えていく。だから、時にはふり返ろう。今日というこの日は、確かに自分の人生の1ページに値したかどうかを。
思えばたった一日を有意義に生きることは一大事である。いや、有意義というのもおこがましい。結果にかかわらず、自分が自分らしく納得した一日をどう生きぬくか。
それは何気ない一日が、実は限りあるものと感じたとき、にわかに突きつけられる問題だ。あたり前と思うなかれ。この一日がかけがえのないものと知れば、すべてが珠玉に見えてくる。一日の目覚めで人生は変えられる。
だからこそ、昨日一日をふり返り、今日という日を全力で生き、明日に希望を託していこう。感謝の心を抱きながら。