PHP研究所主催 2022年度文部科学省後援
第6回PHP作文甲子園 優秀賞受賞作
松岡レベッカ
静岡県浜松開誠館高等学校1年(受賞当時)
私は、夏休みに富山に行きました。私は初めて富山に行ったため、まわりの山々、豊かな自然に感動していました。
私たちの目的地の近くにコンビニがあり、そのコンビニの店員は、マスクを付け忘れていただけで兄に不必要な荒い言動をしてきました。兄がたえきれず言い返したとき、その人は、外国人である私たちに差別的な暴言を吐いてきました。そのとき、怒りの前に悲しさがこみあげてきました。残念ながらまだ差別をする人がいるのです。
その人だけじゃなく、私たちが一軒家を探していたときも、なんども外国人という理由で断られました。たしかに日本に慣れていなくて、日本人にとっては迷惑になることをしてしまう外国人もいます。
しかし、私たち外国人だけが、差別される悲しみ怒り、母国を離れるつらさを知っているのです。多様性やグローバル化の世界でまだ差別をする人がいるのは本当に悲しいことです。
そして、国籍のことです。私の両親は、日本へ来て25年以上たちます。私は日本で生まれ日本から出たことがありません。将来も日本で暮らしたいと思います。ですので、私の家族は日本国籍をとろうとしています。
しかし、漢字のテストといった能力試験などいろんなことをしないと日本国籍をとるための書類が出せなく、出せたとして1年以上かかると言われました。私は、大学に入るまでに日本国籍をとらないといけません。そんなに厳しいのは日本だけです。
いつも正しいことをしている両親なのに、なんでこんなに厳しくされなきゃいけないのだろう。ずっと日本にいるので日本人と一緒です。でも、認めてくれないのが非常に残念です。
みんな、平等や公平でなきゃいけないと言いますが、実際に行動にしているのはごく一部の人です。それを変えなきゃいけません。現状には満足せず、もっと視野を広げてください。日本人と外国人は、文化や環境がちがうだけで同じ人間です。それが私の一番伝えたいことです。