宮城スバル自動車株式会社 代表取締役社長 羽田 眞 様
太白山田店店長 矢代雅也 様 ・ 同販売係 草賀広佳 様

宮城スバル自動車様は、仙台市を中心に60年にわたり事業を続けている自動車販売会社です。
2018年から、いくつかの店舗で、「PHP」を使った人づくりの試みをスタートされています。代表取締役社長の羽田眞様と、太白山田店店長の矢代雅也様、同店販売係の草賀広佳様に、「PHP」の具体的な活用方法や、その成果についてうかがいました。

迷ったときの判断基準は「正しいことをする」

最初に、羽田社長様の経営観からお話しいただきました。

Q 経営において大切にされていることは何ですか。

社 長 様:私が目指すのは、従業員が「わが社は他社にない価値やサービスをお客様に提供できる会社」だという自負をもてる会社、ここで働くことを誇りに思える会社です。
他社にない価値は、社内風土から生まれます。日々判断に迷ったとき、儲かるか儲からないかより、正しいか正しくないかを判断基準にする風土をつくっていきたい。そのため、4年前の社長就任時から、私自身が大事にしたいことを「社是」として掲げています。人を大切にする、お客様に感謝する――そういった仕事をする上での基本姿勢を、皆と共有するよう努めています。

矢 代 様:社長はいつも、「何が問題か把握しているか?」と、目先の利益を追うのではなく、じっくり課題に取り組むよう促してくれます。正しいか正しくないかを基準にして進めば、その先に実績がついてくる。先を見据えて仕事をするようになったことで、私たちにもそれがわかってきたところです。

毎週金曜日は「PHP」の日

続いて、「PHP」のご感想や、社内での活用方法についてうかがいました。

Q 「PHP」のご感想をお聞かせください。

社 長 様:生きるというのは素晴らしいことだと、あらためて感じられる話が多く、勇気づけられますし、感動しますね。人生のさまざまな出来事に対する感受性を高めてくれる雑誌だと思います。とりわけ特集は、登場される方々の人生の一面をかいま見ることができますから、自分にも同じような一面があるのではないかと、自身を掘り下げるきっかけにもなっています。

Q 矢代店長、草賀さんが所属する太白山田店では、人づくりに「PHP」を活かしていただいているとのことですが、どのように活用されているのですか?

矢 代 様:営業マン8名に、毎月「PHP」を配付しています。また私の店では毎朝15分間、営業マンが集まって勉強会をしており、毎週金曜日は「PHP」を朗読して感想を伝え合う「PHPの日」としています。

草 賀 様:会社から送られる「PHP」を読むようになって、仕事や日々の生活に活かせるヒントが、この小さな本の中にたくさんつまっていると気づきました。例えば2019年3月号特集「『ほめる』と人生は好転する!」の、榊原郁恵さんのインタビュー。私も榊原さんと同じで、ほめ言葉をうまく受け止められずにいたので、共感しながら、相手の言葉の素直な受け取り方を学ぶことができました。
短い文章の中に、見落としがちだけれど大事なことが書かれている裏表紙の言葉も、私たち営業マンの間で、よく話題になっています。

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店舗にも「PHP」を置いて、お客様に差し上げることも

社長の想定を超えた店舗の取り組み

「PHP」を現在の形で活用するに至った経緯をお聞きしました。

Q 太白山田店様での「PHP」の活用は、どのようなきっかけで始まったのですか?

矢 代 様:実は私は学生時代、「PHP」が発信する言葉に触れ、将来は部下とこんな話ができる上司になりたいとイメージを膨らませていたんです。「PHP」を活用する店舗を募るとの話を総務から聞いて、そのことを思い出し、立候補することにしました。

社 長 様:従業員のために「PHP」を活用したいという思いは前々からありまして、過去にもトライしたのですが、「いい本だから読んでほしい」と私から直接すすめるやり方では、うまく定着しませんでした。
そこで今回は、総務から呼びかけて、やるかどうかは各店舗の判断に任せました。その結果、太白山田店のように、私の想定を超えた活用をする店舗が出てきてくれたことを嬉しく思っています。

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「PHPの感想を伝え合うことで成長できた」と語る矢代店長様と草賀様

先輩や部下の感想を聞くことが成長の糧に

最後に、「PHP」活用の成果についてうかがいました。

Q 毎週の「PHP」の勉強会は、職場にどんな影響をもたらしていますか。

矢 代 様:店を挙げて高い目標にチャレンジしているときというのは、知らずしらず従業員同士の間にズレが生じて、互いの気持ちが見えにくくなることがありますが、「PHP」の勉強会は、そのズレをさりげなく解消するのに役立っていると思います。

草 賀 様:本当にそうですね。私は先輩から「PHP」の感想や、「自分もこんな体験をした」という体験談を聞いて、「そう考えればいいのか」「そんなに落ち込むことはないんだな」と気が楽になることがよくあります。悩みを直接は相談しにくいときも、「PHP」が仲立ちになってくれるので助かっています。

矢 代 様:実は私も、「PHP」を通して貴重な学びを得た一人です。かつては皆に「強くなれ」と言っていましたが、「PHP」を題材に仲間と話し合ううち、自信家で強いタイプの人にも、そうでない人の気持ちを思いやれないなど、向き合うべき課題があることに気づいたのです。
いろいろなタイプの人がいてこそ、互いにカバーし合うことができます。弱気な人は自分の中に芯を育てる。まじめな人は少し肩の力を抜く。そうやって各自が自分なりの課題を克服して、強さと柔軟性を兼ね備えた「しなやかな人」を目指せばいいのではないかと、今の私は思っています。
「PHPの日」のおかげで一番変われたのは、店長の私自身かもしれませんね。


インタビューにご協力くださいました宮城スバル自動車様、ありがとうございました。

※企業名、お役職は取材当時のものです。

【会社概要】

社  名  宮城スバル自動車株式会社

設  立  1959年5月

業  種  自動車販売

代 表 者  代表取締役社長 羽田 眞 様

従業員数  292名

所 在 地  宮城県仙台市

U R L  http://www.miyagi-subaru.co.jp/

記事作成日:2019年3月8日