白根運送株式会社 代表取締役 笹本清美 様
「御陰様の心をもって、お客様の役に立ちます」を企業理念に、山梨県南アルプス市で運送業を営まれている白根運送様。日頃お世話になっている地域の方々に、お福分けが出来たらと、南アルプス市、甲府市を中心とした小中高100校に、『PHP』の贈呈を続けていらっしゃいます。経営においても、また地域活動においても、「縁」を何より大切にしてこられた代表取締役・笹本清美様に、地元や『PHP』への思いをうかがいました。
社員は家族であり、財産である
最初に、白根運送様の事業内容や沿革、社員教育などについてお聞きしました。
代表取締役・笹本清美様
Q まずは事業内容についてお聞かせください。
A 当社は両親が1959年に創業し、1992年から私が代表を務めています。創業時からの運送業に加え、翌年には倉庫業を、現在では請負業も行なっています。「物流の現場は輸送にあり」と考え、「今日の輸送が 明日の営業」をモットーに、地元・山梨から関東、関西一円まで、幅広い地域をカバーしています。
Q 経営においては、どのようなことを大切にしていらっしゃいますか?
A 何といっても社員満足(ES)ですね。社員は私にとって家族であり、会社にとっての財産でもあります。縁あって入社した社員に、「白根運送で働いてよかった」と満足してもらえるよう、さまざまな制度の策定や職場環境づくりに努めて参りました。未だ発展途上ですが…。
Q 社員旅行にも行かれているそうですね。
A 一度に全員は難しいので、年2回、1回8名程で京都の料亭で舞妓さん、芸妓さんを呼んでいただいて、一流の「おもてなし」を学ぶ会です。普段なかなかできないことを体験するのには大きな意義がありますし、自分の立ち位置を考えるきっかけにもなると考えています。
Q 社員への教育はどのように行なっていらっしゃるのでしょうか。
A 必ず月に1度は安全教育を行ない、外部研修や講師を招いての講習会や救命救急の受講等、安全意識の向上を図っています。また、私がお茶を教えている事もあり、会社の茶室を利用して年数回の茶席やバレエ鑑賞会などの文化や芸術にふれる機会を設け、人間力の涵養にも努めています。
次世代につなぐ「縁」として
続いて、『PHP』を贈呈されるようになった経緯とその思いをうかがいます。
Q 贈呈のきっかけも茶道だったそうですね。
A はい。私は地元の高校でも茶道を教えており、若い方々とふれあう中で、これまでいただいたご縁やご恩を、社業以外でも何らかの形でお返ししたいと願う気持ちがいっそう強まりました。私は二十代の頃から『PHP』を愛読していて、松下幸之助さんの唱える「素直な心」や、その前向きで肯定的な人間観に深く共感し、自身の行き方や考え方にも大きな影響を受けてきました。よって、同じテーマを掲げる『PHP』を、新たな「縁」として、若い世代にもつなげていきたいと思ったのです。
Q なるほど……。「縁」を大切にしてこられた笹本社長様らしいお考えですね。
A 「袖振り合うも多生の縁」と言うように、人と人とのつながりはすべて「縁」によるものです。事業においても、また地域においても、これまでどれほどこの「縁」に導かれ、助けられたかわかりません。それを今度は自分が生かし、つないでいく番だと。縁をつないでいくのは意義あることですし、いただいたご縁はすべて次の世代に引き継いでいきたいと願っています。
Q 贈呈先からのご反響はいかがでしたか?
A 白根源小学校の校長先生からは、直接お礼の電話をいただきました。先生方だけでなく、事務職員の方々も『PHP』の大ファンだそうで、とても喜んでくださっているとのことでした。私が大切にしている「縁」が広がっていることが実感できて、本当に嬉しく思っています。
白根源小学校様の職員室にて
インタビューにご協力いただいた白根運送様、ありがとうございました。
※企業名、お役職は取材当時のものです。
【会社概要】
社 名 白根運送株式会社
設 立 1959年7月
業 種 貨物自動車運送業、倉庫業、請負業
代表者 代表取締役 笹本清美 様
社員数 60名
所在地 山梨県南アルプス市