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(訃報)香川元太郎氏 逝去のお知らせ

『時の迷路』をはじめ、累計330万部突破の「迷路絵本」シリーズを描かれた香川元太郎先生が、12月12日心室細動のため逝去されました。65歳でした。


葬儀は近親者により執り行われ、後日、お別れの会を開く予定です(期日未定)。

先生のこれまでのご功績に感謝を申し上げるとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。

香川先生は、歴史考証画家・迷路絵本作家として多くの方々を魅了し、たくさんの子どもたちを笑顔にしてこられました。弊社月刊誌「歴史街道」に歴史考証画家として携わっていただいた際に、息子さんのために描かれた迷路を絵本にできないかとお持ち込みされ、『時の迷路』の発刊となったことが「迷路絵本」シリーズの始まりでした。その後は、歴史テーマに留まらず、「進化」や「乗り物」「昆虫」など、さまざまなテーマで迷路絵本を制作してくださいました。たとえ専門分野でなくても、博識さと持ち前の好奇心で、時には監修の先生のご助言に耳を傾けながら、正確にそして精緻に描き込むことにこだわり続け、「遊んで学べる」迷路絵本を確立されました。

また、1年に1冊の迷路絵本発刊に加え、発刊後には全国各地へ飛び回り、迷路遊び会やサイン会を積極的に行ってくださいました。子どもだけでなく、ご家族へのサービスも絶やさず、ご参加いただいた皆様が笑顔で帰られることをいつも喜ばれていました。

1月には、香川先生の真骨頂である『お城の迷路』の発売を控えておりました。また、2025年は迷路絵本シリーズ20周年の年です。一緒にお祝いできることを楽しみにしていただけに編集部一同深い悲しみに包まれております。
常に子どもたちを楽しませることを第一に制作を続けてこられた香川先生。その想いが存分に詰まった迷路絵本を、これからもたくさんの子どもたちへ届けていきたいと思います。

児童書出版部一同


香川元太郎(かがわ・げんたろう)氏 略歴


香川元太郎

1959年、愛媛県松山市生まれ。武蔵野美術大学大学院日本画コース修了。東宝舞台株式会社に就職。城のイラストが注目を集め、歴史考証イラストレーターとして独立。歴史雑誌や教科書などに多数の歴史考証イラストを描く。
かくし絵・迷路制作でも定評があり、著書の迷路絵本(『時の迷路』ほか19冊・PHP研究所)はシリーズ累計330万部超のベストセラーとなる。
他、主な著書に『日本の城 透視&断面イラスト』(世界文化社)、『かずの冒険 野山編』(小学館)、『ワイド&パノラマ 鳥瞰・復元イラスト 日本の城』(ワン・パブリッシング)などがある。2023年日本城郭文化特別賞を受賞。


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