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ベストセラーの裏側とは?『進む、書籍PR!』刊行記念対談「本って、やっぱり凄い!」&サイン会レポート

『おやすみ、ロジャー』を初めとしたベストセラーのPRを手掛けてきた奥村知花さんの初の著書『進む、書籍PR!』の刊行を記念して、紀伊國屋書店新宿本店で、対談&サイン会が開催されました。

 

進む書籍PRイベント風景

 

対談は、ノンフィクション系書籍紹介サイト「HONZ」副代表・書評家の東えりかさんを迎え、会場に足を運ばれた、約30名ほどのお客様に向けなごやかにスタートしました。

 

まずは誰もが気になる『おやすみ、ロジャー』。

 

PRについては、「この本は眠らせるための本、その効果を全面に出すことにした」「そのために、3人のママが子どもを寝かしつける動画を出版社に用意してもらい、だれでも寝かしつけることができるとアピールした」と、ベストセラーPRの裏側を披露されました。

 

ちなみに絵本の睡眠効果はてきめんで、奥村さんと愛猫も眠ってしまったのだとか。

 

話は“読書芸人”にも及びました。書評などで取り上げたときにはあまり反響がなかった本が、一人の芸能人がTVでお薦めすると爆発的に売れることに対し、「その本、私がずっと前におもしろいと紹介していたのに。(東さん)」と本音をこぼす場面も。「読書芸人さんも、わたしたちも、やっていることは同じこと。地道な書評が発信力のある人の目に留まれば、つながっていく。」と一冊の本をひとりでも多くの人に届けたいという気持ちを語られました。

 

これまではあいさつを交わす程度で、きちんと話すのは今回が初めてというおふたり。奥村さんは東さんについて「中途半端な本はご紹介できない。きっとほかの人から勧められた本は読まれないのではないかと思い、実はあえてご紹介せずにいました。(奥村さん)」「その通りです!自分が本当に良いと思ったものを紹介しています。(東さん)」と、本好きだからこそわかり合える一面が伺えました。

 

奥村東

 

仕事柄、膨大な冊数の本を読むおふたり。どうしても読み進められない本について、奥村さんは幼いころ自身の祖母から「うしろの30ページだけ読んでごらん。そうすれば前のページも読めるから」と言われたそう。「そうすると、初めは読みにくかった前半のページも読み進められる。特に古典作品は最初ダメだと思っても、後からちゃんとおもしろくなる。」

 

東さんも「本を読むのは早いのですが速読はしません。北方謙三先生の秘書時代に資料本を用意していたので、本を見る目は鍛えられたと思います。」と自身の経験から語られていました。

 

終盤にはお互いのオススメ本を紹介。タイトルは会場にお越しの皆様だけの秘密ですが、どれもいますぐ読みたくなる作品ばかりでした。

 

最後にお客様からの「大作の場合、本を読まずに映画でごまかしてしまうが、どう思うか」との質問に「入口はどこでも良い。映画が素晴らしければ原作が読みたくなる。(奥村さん)」「どこから入っても、そこにあるクリエイティブなものに触れることが大切。(東さん)」と読書の醍醐味を話されました。

 

サイン会では、ご来場のお客様と丁寧にお話しながらサインをされた奥村さん。 “とにかく本を読みたい。いつもとは違うジャンルの本を読んでみたい。”と、改めて読書の面白さを感じられるイベントとなりました。

 

本書のご紹介

 

進む、書籍PR!

奥村知花著『進む、書籍PR!』

『おやすみロジャー』など数々のベストセラーをつくってきた著者が教える「売れない時代」の「売り方」「仕掛け」「人の巻き込み方」。


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