Voice
発売日
2024年12月6日
税込価格
880円
(本体価格800円)
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Voice 2025年1月号

今月号の読みどころ

2024年は日米ともに波瀾の展開のまま幕を閉じそうです。日本では自民党総裁選を経て石破新内閣が発足しましたが、10月の衆議院選挙で自公が過半数割れの「大敗」を喫するなど、石破政権は早くも正念場を迎えています。他方、アメリカの大統領選では、トランプ候補が激選州すべてを獲得する「圧勝」を収めました。トランプ氏の「カムバック」で、世界が混迷を極めるのは間違いありません。来る2025年は「内憂外患」という言葉が、まさに当てはまる1年になるでしょうが、日本ははたしていかに現下の危機を乗り越えるべきなのか。石破茂首相の「危機のリーダーシップ」を厳しく問う山内昌之氏の論考や、トランプ氏が仕掛ける「関税戦争」の地政学的リスクを論じるジャック・アタリ氏のインタビューのほか、泉房穂氏と福田充氏の対談などをお届けしています。
特集2は「松下幸之助が憂えた政治」。一経済人である松下幸之助は、なぜ抜本的な政治改革を求めたのか。主著『崩れゆく日本をどう救うか』の刊行から50年、そして生誕130年を迎えるいま、その政治観を見直しながら現代日本の課題を考えます。松下政経塾で学んだ鈴木康友・静岡県知事と村井嘉浩・宮城県知事、三日月大造・滋賀県知事の特別鼎談を掲載しています。そのほか、エドワード・ルトワック氏の巻頭インタビューや、日本貿易会と三井物産の会長を務める安永竜夫氏の特別インタビューも必読です。
公式サイト

今月号の目次

特集1:2025年の世界
石破茂に危機のリーダーシップはあるか
山内昌之
34p
関税戦争が引き起こす地政学的リセット
ジャック・アタリ
44p
「トランプの時代」は到来したのか?
冨田浩司
54p
「ホッブズ主義」の世界における日本の針路
細谷雄一
62p
第二次トランプ政権と台湾有事の危機
峯村健司
70p
新局面に入る北朝鮮情勢
礒﨑敦仁
78p
自公政権、復活と瓦解のシナリオ
中北浩爾
86p
日本経済復活に立ちはだかる「最大の壁」
飯田泰之
94p
甦る政界再編――国民の生活という対立軸
泉 房穂&福田 充
102p
特集2:松下幸之助が憂えた政治
「自立した地方」をいかにつくるか
鈴木康友&村井嘉浩&三日月大造
140p
松下政経塾が受け継ぐ「塾主」の理想
尾関健治
150p
政治を「我がこと」と捉えよ――松下幸之助の政治観
川上恒雄
158p
巻頭インタビュー
中国は「米中AI戦争」に勝てない
エドワード・ルトワック
14p
連載 ほか
グローバルサウスから「選ばれる国」へ
安永竜夫
112p
若者のより確かな政治参加に向けて
室橋祐貴
122p
スタートアップ業界の「ガラスの天井」
柏野尊徳
130p
「シン・技術立都」から変わる日本
宮坂 学
166p
なぜ鎌倉市は観光客との「共生」をめざすのか
松尾 崇
196p
考察したい若者たち〈3〉
時代はループものから転生ものへ
三宅香帆
188p
宗教と現代世界研究会
「イスラームとジェンダー」はなぜ問題になるか
辻上奈美江
212p
[第三十三回山本七平賞発表]
磯野真穂『コロナ禍と出会い直す 不要不急の人類学ノート』

182p
はじめて自転車を漕ぐときのように
TAKAHIRO
204p
負けても負けても諦めない
Juju
222p
自伝映画が映すJ・D・ヴァンスという男
瀬戸川宗太
230p
著者に聞く
誰にも助けを求められない人へ
戸谷洋志
234p
ニッポン新潮流〈現代社会〉
いまだ遠き「健全な政権交代」
西田亮介
22p
ニッポン新潮流〈教育企業〉
論壇誌で考える「フィクション」の力
勅使川原 真衣
24p
ニッポン新潮流〈都市文化〉
ヒロバという夢に挑む
藤村龍至
26p
ニッポン新潮流〈現代思想〉
「MAGA」の異なる響き
谷川嘉浩
28p
地域から日本を動かす〈33〉
令和版 "空の北前船” が「人流」を変える
結城豊弘
30p
歴史家の書棚〈54〉
『真珠湾諜報戦秘録』『青嵐会秘録』
奈良岡 聰智
238p
文明之虚説〈85〉
諭吉の殉教、殉死論
渡辺利夫
244p
邂逅する中世と現代〈終〉
変わらない物
作・文/野口哲哉
1p
里山―未来へつなげたい日本の風景〈13〉
海が育むゆりかごの森
写真・文/今森光彦
6p
令和の撫子〈68〉
上田彩瑛 
撮影/稲垣徳文
9p
Voiceブックス
編集者の読書日記

240p
Voiceシネマ
編集者の映画三昧

241p
Voiceレター
読者の感想&意見

242p

Voice とは

 月刊誌『Voice』は、昭和52年12月に、21世紀のよりよい社会実現のための提言誌として創刊されました。以来、政治、国際関係、経済、科学・技術、経営、教育など、激しく揺れ動く現代社会のさまざまな問題を幅広くとりあげ、日本と世界のあるべき姿を追求する雑誌づくりに努めてきました。次々と起る世界的、歴史的な変革の波に、日本社会がどのように対応するかが差し迫って闘われる今日、『Voice』はビジネス社会の「現場感覚」と「良識」を基礎としつつ、つねに新鮮な視点と確かなビジョンを提起する総合雑誌として、高い評価を得ています。