こころ相談室
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同性愛者ですなのですが、この先どうやって生きていったらいいのか不安です。 |
僕は同性愛者です。友人には何人かカミングアウトはしています。けれどこの先どうやって生きていったらいいのかとても不安です。つきあっている彼氏もいます。彼がいるから今の自分があるんだと思っています。僕もそうですが、彼もやはりご両親に結婚を強要され「親の為に観念しなきゃならない時がくるかも・・・」と言います。どんなに愛しあっていても結婚はできないし(婚姻届けという紙にこだわるつもりはありませんが)両親に会わせる事もクリスマスに手をつないで町を歩く事もできません。
みなさんは当たり前だ!気持ち悪い!!と思うでしょうね。解ってます。自分たちが自然の摂理から反れた特殊な存在なだと言う事は。でも、僕らだってこうして生まれたかった訳じゃない。でも誇りを持って生きていたい。人を愛して愛されたい。ただ子供が産めない。それだけなんです。普通のカップルに何も負けないのに・・・。 自信というか偏見や子供のいない淋しさには負けません。ただ、やはり少数派という事で前例や相談なんてできようはずもなく・・・。これからも彼とがんばりたいと思うのですが、僕はこのままでいいのでしょうか。当然社会にいれば「結婚」は信頼みたいな所もあって昇進に響く事もあるし、無理な見合い話もきたりします。例えば自分を偽って結婚しても、いずれズレが生じてくるのは見えていて。一生 女性を守る自信もありません。ときどき、たまらなく不安になります・・・。 (25歳、男性、 フリーター) |
回 答 |
たとえ少数でも友人にカミングアウトしているのはいいですね。一昔前ですと、それもなかなか難しかった時代がありました。私も同性愛の方とは何人もカウンセリングをしてきましたが、今は家族の方もかなり受け入れてくれる時代になっています。時が来ればあなたも家族に告白しなければならない状況もあるかもしれません。
時代はどんどん変わっていますから、そう遠くない将来、同性愛者同士の結婚も認められるかもしれません(デンマークなどではすでに1989年に認められています)。 とにかくさほどに卑下するようなことではなくなってきているのは明らかな事実です。ましてや「自然の摂理から外れた特殊な存在」などと思うことは間違いと言っていいでしょう。歴史をひもといても同性愛は古今東西あったわけで、人間社会では「特殊な存在」とは言えないのです。 あなたは少し社会をステレオタイプに(決まった狭い枠組みで)見ているのかもしれませんね。たとえば「社会にいれば結婚は信頼みたいなところもあって昇進に響く」と言いますが、この私も(同性愛ではないのですが)結婚していませんし、私の周辺にも未婚の人はたくさんいますが、別に偏見で見られるということもありません。 もしあなたが社会の中でうまく暮らせないにしても、それは同性愛だからとか結婚していないからという理由ではないのです。実際、私のクライエントの方々も、会社員であったり、研究者であったり、宗教関係であったり、みながんばって社会の中で生きています。 それらの方々に共通するのは、いつかは身近な人(やはり家族がほとんど)に告白しなければならない機会があったということです。そしてそれが一番キツかったと言います。多くの場合、家族は最初は驚きますが、やがて受け容れてくれるようです。(この受け容れるまでも期間は明らかに時代とともに早くなっています)。 この場合男女に限らず、母親にまず告白しているようですね。つまりは一番言いやすい人からということなのでしょう。 ここでまとめましょう。 (1) 社会の中で生きていく苦労は同性者にもストレートにも均等である。つまりそれは関係がない。 (2) いつかは家族にカミングアウトすることが心理的に大きな安心を生む |
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