自分を認めてもらいたい、人から必要とされたいという意識が強くてその気持ちを持て余しています。
　半年前に引っ越ししたのですが引越前の友達とだんだんと疎遠になってきて私から友達の心が離れていっているのがたまらなくつらいのです。
　気持ちを切り替えて前向きにと思って新居の近くでサークルに入ったり友達作りに積極的に頑張っているのですがその友達のことがいつも頭から離れません。
　こんな風に暗くねちねちと悩んでいることが友達の心を離しているのかもと思うのですがどうしても嫌われたくないという思いにとらわれます。
　自分がこんなにも暗くて粘着質であることを認めたくないという気持ちも強いのです。今の自分を好きになって前向きに生きるためにどうやったらいいでしょうか。
（32歳、女性、 専業主婦）

　そのお友だちとどのような付き合い方をしていたのかどうかがよくわからないので、あるいは外れたことを言うかもしれませんがお許しください。でも、あなたにとってたいへんに大切な方であったことは想像がつきます。

　「去る者は日々に疎し」ということわざがあります。これはまさにその通りで、もう半年も経っているのですから、「友達の心が離れていっている」ことはしかたありません。悲しいことですが、それは自然のことなのです。そして、あなたもそのことはわかっているのだと思います。もしそのことをよくわからず、まるで別離を受け入れられない人が書いたとすれば、文面にはもっと怒りが表現されるものです。しかし、あなたの場合はそうではなく、友達の心が離れていったことへの悲しみが表現されていますよね。気持ちを切り替えるためには、実はそうした辛さ、悲しさをある程度味わう必要があります。

　お友達は別にあなたのことを嫌いだから離れていくのではありません。重ねて言いますが、それは自然のことなのです。出会いがあれば必ず別れがある。それをネガティブにとらえるのではなく、自然のありようとして理解することは今後のあなたにとって大切なことかもしれません。「一期一会」という言葉があるように、今後の人との付き合いに深みを与えるものとも言えるでしょう。そして別れはまた次の出会いの始まりなのです。

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