松下幸之助はみずからの著作において、本業である企業経営や仕事に関する心得にとどまらず、人間とは何かに対する思索、人生のあり方の探究、政治や社会の考察にいたるまで、幅広いテーマを取り上げました。生誕から百三十年、没後三十五年を数えた今でも、多くの方々に手にとっていただいており、時代を超えて読み継がれるべく、後世に遺したいと思うにいたりました。
そこで、この度、これまで単行本や文庫などの形で発行してきた数多くの幸之助の著作から厳選し、決定版とすべく松下幸之助選集として、解説、注釈に加え、索引、略年譜をつけてリニューアル刊行することにいたしました。
世の中の変化が目まぐるしい今日、何を拠り所にすればいいか、不安を覚えている方も多いかもしれません。そんなときこそ、初心に立ち戻り、自己を顧み、どんな時代でも変わらない大切な知恵を学ぶことが肝要ではないでしょうか。
ぜひ書棚や机上など、手の届くところにおいていただき、迷ったときの道しるべとして、日々の仕事に生かしていただければこれに勝る喜びはございません。
不世出の経営者・松下幸之助の著作のうち、普遍的価値のあるものを厳選し、後世に遺していく名著集。仕事や人生の悩みを解決する英知が満載。
松下幸之助を語る上で不可欠な著作とは何か──という視点でPHP理念経営研究センターが選定した18冊。事業経営から、政治の要諦、日本人論まで、幅広く所収。
PHP理念経営研究センターの研究員による解説、注釈が入るほか、索引、略年譜を付記。
本選集全体についての「推薦の辞」を、日本を代表する経済学者や経営学者連名で各巻本文内に掲載。
※「全巻予約特典付きセット」のお申し込み方法は、[法人の方][個人の方]で異なりますので、ご留意ください。
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※【《法人限定》セット予約】の特典は、第1巻の発送時、書籍と同梱のうえお届けいたします(無くなり次第終了)。
※【《書店限定》セット予約】の特典は、2025年4月末以降、書店にお届けいたします(無くなり次第終了。お申し込み締切:2025年3月末)。
※書籍は刊行のタイミングで、随時お届けいたします。刊行順は変更になる場合がございます。
※豆本の写真はイメージです。
パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者、PHP研究所創設者。明治27(1894)年、和歌山県に生まれる。9歳で単身大阪に出、火鉢店、自転車店に奉公ののち、大阪電燈に勤務。大正7(1918)年、23歳で松下電気器具製作所(昭和10年に松下電器産業株式会社に改組)を創業。昭和21(1946)年には、「Peace and Happiness through Prosperity =繁栄によって平和と幸福を」のスローガンを掲げてPHP研究所を創設。昭和54(1979)年、21世紀を担う指導者の育成を目的に、松下政経塾を設立。平成元(1989)年に94歳で没。
松下幸之助氏は、日本が世界に誇る比類なき企業家、経営者です。一代で世界的企業を築き、家電製品の普及による〈豊かな生活の担い手〉として多大な貢献をしました。その業績から氏は、人として経営者として、国民の大きな支持を得ました。
それは氏が貧乏・病弱・無学歴の身から成功したこと、度々の経営危機を果敢に乗り越えたことに由来しています。その背景には、氏が現実の中から見出した独自の思想、哲学がありました。「水道哲学」「衆知を集める」「素直な心」等々の言葉が、それを如実に示しています。また、氏が実践した経営は時代を超えた普遍性をもっていました。改めて俯瞰すると、現在提唱されている最新の経営手法が先んじて実践されていることに驚きを隠せません。お手本とすべき、「日本的経営」の真の姿がそこにあったのです。
この度、その集大成として松下幸之助選集が刊行される意義は、そうした経営の本質を氏の思索と実践から学ぶ点にあり、本選集を推薦する所以です。ここに収載された氏の言葉が、読者諸氏のお仕事や人生の智慧となり、道をひらく一助となることを願っております。
『指導者の条件』(1975年)
古今東西の政治家、武将、経営者などの例をひきながら説く、指導者の心得102カ条。オリジナル刊行から50年に。
『決断の経営』(1979年)
起業、事業部制の採用、週休二日制の導入など、著者が経営の要所要所でどう悩み決断したかをつぶさに明かす。
希代の企業家が説くリーダーの心得。すべての経営者に届けたい不朽の名作。
(加護野忠男:神戸大学名誉教授)
『私の行き方 考え方』(1986年)
丁稚奉公、松下電器(現パナソニック)の創業、そして会社が進展していく昭和8年まで、数多くのエピソードを交えながら事業成功の秘訣を語る半生の記。当時の様子を窺い知ることができる写真を、口絵4ページに新たに収録しています。
不世出の企業家による激動の半生記。成功哲学の原体験が綴られた白眉の書。
(宮本又郎:大阪大学名誉教授)
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※[収録内容]に記載された各著作の刊行年は、PHP研究所からオリジナルが発刊された年です。